会社設立書類の作成って大変

会社設立コンシェルジュとしてのサービスを開始して3年ほど経ちましたが、この間に多くの設立のサポートを実施してきました。多くのケースは我々にとってはルーティンワークですが、それでもふとしたことでどうなんだろうと疑問に思うことも少なくありません。

我々のサービスはまずメールにて会社の設立フォームをお送りする所から始まります。このシートには会社名や住所、資本金など一般的な内容をご記入頂くものです。我々にとっては決して難しいものでもないのですが、いざお客様にご記入いただくとユニークな書き方をされることも珍しくありません。明らかに間違っていればこちらで訂正を加えますが、どうなんだろうと考え込むことも多々あります。

例えば会社名に「・」が入っているケース。通常の書籍には「・」は利用可能な文字として書かれています。しかしこれは商号をの中で使うことはOKですが会社の種類と商号を区切ったり、商号の最後に入れるといったケースでは使えません。めったにありませんが、当社では何度かありました。

また役員の名前は登記事項ですがこれは日本語で書かなければなりません。外国人の場合、印鑑証明に英語表記しかない場合がありますが、アルファベットで登記をすることは出来ません。ではどうするかというとカタカナで書くことになるのですが、ではどうやってカタカナ表記を調べるのかというと基本的には本人へのヒアリングになります。法務局ではこのカタカナ表記が正しいかを照合できる書類の提出は求められませんので、仮に飛んでもないカタカナ表記でも登記はされることになります。とはいえ可能な限り住民票などをカタカナ表記が記載れてている書類を入手して表示を統一させた方が良いでしょう。さらに外国人の場合は他にも問題があります。それは名前の間のスペースです。通常論文などで表記する場合は姓名の間はスペースなどで区切りますが、登記ではスペースは認められませんので、カタカナでスペースなしで書いていくことになります。だからなんなのと思われるかもしれませんが、国によっては日本では考えられないくらい長い名前の方もいらっしゃいます。その場合、カタカナでずらずらと書くとものすごく違和感を感じますが、登記上はスペースは不可ということです。さらに名前が長いことに付随して、当社でもそうですが会社設立関係の業務を行っている事務所ではエクセルやワードで基本的な雛型を作っていると思います。基本的には情報シートをもとに穴埋め形式で作成しつつ、状況に応じて修正を加えると言う作り方が一般的かと思いますが、名前が長いと穴埋めを行っていくと書類の書式がどんどんおかしくなっていくという業界的な苦労もあります笑。